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2005年6月 2日 (木)

灰色の空を眺めて・・・

昨日、当ブログで嘆いておりましたら、本日までに2名のお客さんがクルマの納車に応じてくれました。ホント、雨の中、有難うございました。

まあ、雨模様ですと、取りにきたくないお気持ちは重々わかってるんですよ。当店では、整備や修理のためにお客さんがお見えになりますと、まず、クルマを洗うんです、シャンプーで。残った水分はすみずみまで高圧エアで吹き飛ばし、即作業開始のクルマはリフトに載せますが、当方の段取りの都合でやむなく保管エリアに持っていくクルマには、ネルの裏地がついた高級なカバーを掛け、その上からさらにカバーを掛け、風でとばないようグルグル巻きにします。もちろん内装にもシートにはカバーを掛け、足元なども養生し、ていねいに扱っています。ホントは(貧乏でなければ)サーカスのテント小屋の小さいのみたいな置き場が欲しい。でも、これはしばらくはかなわぬ「夢」でしょう。
と、いったわけで「雨模様」の天候が続くと、お客さんのクルマを濡らしたくはないもので、作業の段取り替えができなくなってしまうんです。それで、梅雨の季節はユーウツになっちゃうんです。ちなみに、すべての作業が完成したお客さんのクルマはホイールも完全に洗い、外装を再び仕上げ、内装もアッサリとクリーニングしてお渡ししております。これが、全車・毎回(些細な修理の場合もですよ)。ハッキリ云って、ものすごく大変な労力を費やしています。その甲斐あってか、当店では預かっている間に保管状態の悪さからクルマが劣化したとのクレームはかつて一度もありません(ホントは当方の不備があっても寛大に許して頂いているのかもしれませんが)。で、そういったところも含めて、当店は世間で「変態」扱いされているのかもしれませんね。でも、いやなんだもん、ウチのステッカー貼ってあるクルマが荒れちゃうの(笑:アホ)。ホメてくれるのは、当店の近所のおばあちゃんとかだけ。「ココのクルマはいつもピカピカねえー!」と、店の前を通るたんびに感嘆の独り言を呟きながら歩いていくご老人(決まったヒト)が何人もいます。過去、ネットの掲示板などで、そういった当店の姿勢を知ってか知らずか、悲しくなるような中傷を受けたこともありました(他店に比して幾らか販売価格が高いコトを称して「ボッたくり」だとか・・・(ヒッ、ヒドイわ!(泣))、いっときは私になりすまして掲示板に出没していた輩も存在して、ある事無い事のたまっていたようですし、また、そいつの云うコトを真に受けて、キズついていた方々もいらっしゃっていたようですし・・・、私(岡本)は、公の場において匿名で意見することは絶対にありません。そんなヒマ無いもん)。で、思わず当店のお客さんに愚痴をこぼしたことも一度や二度ではありません。「オレたちって、やっぱ間違ってる?」って。でも、やさしいんですね、皆さん。深ーくうなずきながら聞いてくれるし、「おー、よしよし」ってな具合に励ましてくれるんです。で、我々のモチベーションもようやく復活。「こ・ま・っつ・のオヤブンさん!(往年のギャグ)状態」で、「ニンドス・ハッ・カッ・カー(笑)」てな、もんです。アホだから、立ち直りもまた早い。今まで、ウエブサイトと、雑誌広告や取材でしか、当店のスタンスをお伝えしていませんでしたので、この「変態自動車屋」に対しては、偏見も多いんだろうなあと想像しております。イヤ、私はお客さんに対しても歯に衣を着せずに思ったことをズバズバ云っちゃうタイプ(ご存知ですね?:笑)の男ですから、せっかくご来店頂いた場合でも、波長が合わずに「こんな店、だいっキライだあ!」と思われた方もいるかもしれませんね。ただね、ハッキリとモノを申し上げるのは、お客さんのためなんです。マセラティやフェラーリなどのイタリアのクルマは(いや、クルマに限らず、イタリア製のモノは、家電品でも、プレタポルテの洋服でも)、選ぶ基準はそのヒトの「特殊な価値観」でしかありえない(ああ、断言しちゃった)。究極すると、「カッチョいいか、わるいか」それだけ。だって、イタリア製品なんて、実用工業製品としてみたら、日本に生まれ住む我々にとっては、まったく不合格の品物なんですから。でも、やっぱりカッコいいでしょ、オリベッティのタイプライター。たいして暖まらない割りに電気代が嵩むけど、オイルヒーターだって、オブジェとしてなら完成度が高い、あっ、デロンギのコトですけどね。ここのオーブンは、デザインもさることながら、ケーキを焼くには最高によいとウチの奥さんも言ってます。私は買ったことないけど、ウチのお客さんによると、イタリアの服は30万円とかするやつでも縫製は悪いわボタンなんかすぐとれちゃうわ、なんだそうです。「もうちょっと、この辺のデザインなんとかならない?」なんて云おうもんなら、「じゃ、ヨソのにすれば?」とアッサリ云われちゃうんだそうです。
で、マセラティにしろ、フェラーリにしろ、私の持つ「特殊な価値観」に合致してるもんで、そうすると、デザインも性能のうちと思えてくるし、彼らの造って来るマシンの数々はどれをとっても芸術品レベルであるなあと認識しているわけです(オレはやっぱりヘンか?)。(実用上)デキが悪い部分は彼らの文化なんで、「清濁併せ呑む」気概がどうしても必要になりますし、メーカーが「これでいいの!」といって造ってきたデザインに疑義を挟む余地は全くないと考えます。だから、当店は、「社外のホイールを装着したい」といったご要望や、「ハネ(スポイラー)付けたい」「シャコタンにしたい」「色替え全塗装したい」といった、マシンのデザインの根幹に関わるモディファイに関しては、まったく冷淡ですし、興味もありません(この分野は、実はものすごく商売としてはオイシイのですが)。だって、ガンディーニとか、ピニンファリナだとかの超一流のカーデザイナーの作品に「手を加える」ことなんですよ、そういったコトって。「横山大観」の日本画に「ド素人」が筆を入れるってコトです。ミケランジェロの彫像にノミ入れるようなもんです。少なくともそういったコトは許されない所業であると、私は考えております。よって、どうしてもヤリたい向きとの議論は全くの平行線(笑)。14万8千光年の間、線を引き続けても(笑)交わるコトはありません。そんなことする時間とコストは、この芸術品たちをいかに美麗な状態で保存するか、といった問題解決のために費やしたほうが、人類にとって、はるかに有益でしょう(大げさ!)。但し、当店は価値観の違うお客さんに自らの価値観を強要するつもりは全くありません。ですから、あなたの価値観と違うからといって、この文章見て当店をイジメる(笑)コメントを入れるのは、勘弁願いたいものです。・・・こんなことばっかり云ってるから、商売が大きくひろがらないんだよなあ。アッ、またちょっと落ち込んできた。「さんハイ!ずんずんずんずんずんずんずんずん、こ・ま・っつの大オヤブン!」。おそまつ!

・・・ああ、本題からズレてる!
でも、完成したクルマは、(濡らしたくないんだけれども)できるだけお早めにとりにきてくださいね。お願いしますよ!ほんとうに。

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コメント

ううっ…!あまりのストイックさに泣けてきます。
このご時世、なんて馬鹿(失礼!)な店なんだ…。
しかし、マセラティを語らせたら北方謙三氏にも引けをとらぬ?
文才を感じます。(ジャンルが違いすぎか?)
ではまた。

KARIFのS

あらあらあら。
長い続きがあったんですねえ(笑)。

いや、ホントにいつもいつも綺麗にして頂きまして
ありがとうございますです。
そんな皆さんが「恐ろしくてこの車には触りたく無いっ」と
思うくらいに綺麗にしていきたいと思います(爆)。


ブログ開設祝い?のコメントの際、名前を間違えました。
・・・keithです。

僕もこの記事を読んで涙ボーボーです。
それはそれとして、いくらアンサーだからといっても、もう少し”らしい音楽”を奏でてもらえないだろうか、と僕は思うわけですよ。車高もあと1,2cm低かったらちびるほどかっこ良くなる(乗り込むたびに新しいパンツがいるな)と思うわけですよ。ガンディーニだって当然バリバリのイタリィ人だから、それぐらいならとやかく言わないと思うけどなぁ。

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