ガンディーニのクアトロポルテ(その33:パワーステアリング)
はい、こんにちは。イイ感じで雨が降っております。もうそろそろ、いーかげんにしてほしいモンですな。
さて、本日はちょっと軽めのネタ。パワーステアリングばなし。
初代ビトルボ時期にはパワステ設定はありませんでしたが、この時期のステアリングギアボックスユニットは2箇所とも「バンド留め」であったため、スエ切りなどでロードを掛けると、ステアリングギアボックス自体がズレてました(笑)。もう、アライメントもヘチマもあったもんじゃありませんな。で、改良版で、本体のアルミ鋳物部にようやく取り付け用のダボが備わり、キチンと位置決めが出来るようになった・・・って、あたりまえダロ、ふつー(泣)。デ・トマソ期でも、メカニカアッティバ(コレは別の機会に説明します)化された、222系以降の2.8リッターものは、もう、ちゃんとしてます。ところが、このパワステ、切ると不気味な「フシュル・ふしゅる」音がしますね。これは、パワステの油圧経路をオイルが通る音で、使用上問題はないのですが、やっぱ、不気味がるお客さんが多かったとみえて、フィアット期になって出た、ガンディーニのクアトロポルテやギブリ以降のモデルでは、油圧経路を長くとり、パワステオイルクーラーまで装備して、「ふしゅる音(笑)」が出にくくなりました。またこのオイルクーラーの恩恵か、フィアット期のものは、パワーステアリング本体の寿命が長くなったようには思います。
このパワステユニット自体は「TRW社」製で、欧州車用としては、まっ、標準レベルのものですが、基本的に日本国内でのリビルドができないため、ダメになっちゃった場合は新品のフルアッセンブリー交換になります。
こんなコトにならないようにするためには、まず、ステアリングのスエ切り(車体が停止した状態でグルグルとステアリングを回すこと)&フルロック(いっぱいに切ってるのにさらに、キューっと切り込むこと)を出来るだけしないよう、気をつけたいモノです。また、車庫入れ時に多くの「切りかえし」を必要とするのも考え物です。出来るだけ回数を減らす工夫が必要です。
さらに、たとえ新品を装着しても、一発でダメになるのが、コラム底部の「ハラ打ち」。段差を乗り越える時などは、細心の注意を払うべきです。実は当店が「マセラティのシャコタン化」を嫌う理由のひとつがコレなんです。最初から、充分にヒクいんですよ。パット見た目は余裕がありそうですが、実際の最低地上高はホント低い。ガンディーニのクアトロポルテも例外ではありません。このコラム底部のハラを打ちますと、ステアリング方向にいってる軸のナイロンブッシュにクラックが入り、最悪の場合、オイルが大量に吹き出ます。
とにかく、ジェントルになめらかに、ステアリングさばきが出来るよう、お盆を回して練習だあ!通常の保持位置は10時10分を厳守、必ず「順手」でキレイにさばく、クランクコースなどでも、ステアリングの復元力は、適度で絶妙だから(コレがメカニカアッティバフロントサスシステムの、実は大いなる長所:他のクルマとは根本的に違うと思う)、きっかけを与えるように「切る・もどす・切る・もどす」、コレでキレイに曲がる。コーナーの立ち上がりでは、常に(軽く)アクセルON。
ステアリングさばきとアクセルワーク、この2つの絶妙のコンビネーションを駆使して走れば、結構ハヤいはず。よく、メルセデスなどの「シャーシがエンジンに大きく勝ってるクルマ」から、マセラティに乗り換えると、「不安」をクチにするお仁がいますが、ソレはマセラティ用の乗り方をしてないだけ。
ムカシ、自分のスパイダーザガートで、千葉の房総半島の山越えワインディング走行を敢行。あんまり、痛快なんで、右へ左へダンシング。家に帰って、車庫みたら、パワステがオイル漏れ(泣)。パワステをAssy交換しましたとさ、ちゃんちゃん。
・・・皆さんも、あまりムリはなさらぬよう(笑)。
でも、おもしろいよ。
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パワステ自体僕は壊した事無いから分りませんが、車高は低い! と言うか最低地上高が余り無いという事。以前ギブリで、サスを作って突っ込んだ。車高が落ちてカッチョいい!!走りもすげーじゃん!のノリ! で名古屋から東京に持って帰って車庫に入れようとしたんですよ。そ〜したら、いきなりゴツン!と言う音がしたと思ったら車が動かない!!! げ〜!! 車高が低くて車庫に入らない! ガーン! てな訳で、車売りました。。。ガックシ。。。
でした
投稿: 蝉夫 | 2008年9月29日 (月) 19時18分
実はステアリングを切るとする「ふしゅるふしゅる」が大好きです。今ではあの音がないと物足りない。あれがすると不思議に平和な気分になります。
そのステアリングの切れは素晴らしい。痛快爽快いっちゃいそうです。あの切れ味、というか切れ方の感触と空気の流れが止まったような中間加速にやられました。まるで羽が生えているような。
222やギブリを斜め後ろから見ていて思うのが、もう1、2cm車高が低ければもっとかっこいいのにということです。以前そういったら散々お説教を食らいました。原理主義者め・・・と思っていましたが、本日只今よーくわかりました。いや、説教された時言われたはずなんですけどね・・・low IQなもんで。
投稿: りゅたろう | 2008年9月30日 (火) 00時25分
クアトロのパワステフィーリングこれまた独特ですね。
おー、パワステオイル入ってるな〜って感じの滑らかさ。
一瞬ボールナットかな?と思ったりもしました。
ステアリングギヤレシオも過敏過ぎず。確かに戻りも適度。
ナチュラルさは美点ですね。やっぱりFRには適わないな〜。
強いて言えば、ビトルボの方が好みかな〜。絶対重量の問題もあるのかも?
クアトロはもう少しダイレクト感があってもいいかとも思います。
エボ等後期は乗ってないので知りませんが…。
まぁ車任せでダラダラ走るのも結構気持ちよい車です。
しかし、あのパワステシュルシュル音はイタリア車共通の精神的不安材料です。
今まで乗った90年代前後のALFA、ランチア、FIAT、マセラティと
殆どの車であの音がするんですね。
実際トラブルになったのは一件だけですが、多分音とは無関係。
ラックブーツが破れてパワステオイルをホテルの駐車場に
ぶちまけてしまい、ダッシュで逃げてきました。(笑)
パワステポンプがお亡くなりだったんですが…。(その後が大変:泣)
因みにマセラティではありません。
投稿: 松戸のS | 2008年9月30日 (火) 00時45分
マイクロデポさんで購入した直後に
「底打ち」しちゃった愚か者一号です。
アンダーカバーが大破してくれた
おかげで(??)、なんとかオイル漏れは
しなかったものの、その日から
運転の仕方が変わりました・・・。
その節は、失礼いたしました。。。
投稿: kannamura | 2008年9月30日 (火) 03時56分
幾度となく底打ちしてるが(わざとじゃない。もちろん。)結構大丈夫。
底を覗くと色々ベコンベコンだけど。
パワステのアッシー交換はマセの鬼門か。150万コースと聞いたことが。。
投稿: masepon | 2008年9月30日 (火) 10時39分
私のビトルボEはシンプルな造りが魅力です。
最初からパワステが無いので壊れる心配も有りません。
インタークーラー無し。
金時計も無し(笑)。
そう言えば、先々週、購入から2年半経過して初めて後部座席の窓が小さくパカッと開くのに気付き、ちょっとだけ愉快でした。
投稿: Ryo | 2008年9月30日 (火) 20時40分