ガンディーニのクアトロポルテ(その27:エンジンの⑰)
はい!新しい週を迎えました。
今週もまだまだつづく、ガンディーニのクアトロポルテねた、エンジン編。前回までにようやく「DOHC4バルブ」の部分まで説明が到達いたしましたが・・・、
ガンディーニクアトロポルテのエンジンスペックは
「水冷90度V型6気筒(8気筒)DOHC4バルブ インタークーラー付ツインターボ」でしたね。
で、今日も「DOHC4バルブ」部分の説明の続きをば、いってみたいと思っております。
ガンディーニのクアトロポルテ期の4カムエンジンは、カムカバーとシリンダーヘッドのすきまからエンジンオイルが滲むようになると、一度完全にカムカバーをはずしてから、新品のカムカバーパッキンをすべて貼り直す作業が必要になる(これは、丸断面のまさにゴムひも状のパッキンを液体ガスケットにて、カムカバー裏面に設けてあるミゾに直接貼り付けていき、そのパッキンがズレないように一発でヘッドに載せなきゃならないといった、極めてメンドーくさい、且つハラのイタくなる作業です。もちろん、前に塗布してあった、液体ガスケットの除去も予め必要です)のですが、左バンクの後側(エンジンに向かって右の奥)の作業はそのままでは困難ですから、ブレーキマスターシリンダーを一遍はずすか、エンジン本体を手前にずらすかといった、大工事になってしまいます。で、この部位はなかなか手を入れてもらえていないコトが多かったりするんですが、そのままカムシャフト後側からオイルが漏ったままにしておきますと、ときおりオイルのしずくがエキゾーストに垂れ落ち、ハデな白煙がエンジンルーム内から立ち上るコトになりますので、当店では納車時整備にてこの工程を行なっているわけです。
この時、フロントのカムシャフトシールも交換したくなるわけですが、それに伴って取り外すはずのカムシャフトプーリーとカムシャフト間の「空転止めキー(半月キー)」を必ず新品交換することもお忘れなく。非常に小さなこの「半月キー」は、経年で、内部クラックが出ているコトが多く、次にそのまま組み立てますと、プーリーがズレて、ヘッドがおしゃかになる恐れがあります。同業者の方は特にご注意あれ。5万キロ以上を経過しているエンジンにはとりわけ重要な対策だと思います。
カムカバーをはずしたヘッドの状態(ブレーキマスターをはずしての作業の場合)
インナーシム型のタペット調整は困難を極めますが、次回はこの辺のお話をいたしましょう。
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有難うございました。
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お、やっとマセラティ屋らしくなってきた。
なるほど〜、白煙も種類がありますな。
油系、水系、電気系、炎上系?
煙と言えばワタクシかつてのビトルボ系の一台で、ブロアモーター
お亡くなりの時は、電気的負荷が配線(リレーだったか…)にかかり、
白煙が車内に立ち込めて、ちょっと火もでた。(電気系から炎上系の例)
「火が出てる確かこの裏あたり、フューエルラインあるよな〜」
「皇居の目の前だし、火災になったらテロかと思われて、きっと捕まるな〜」
とか色々、短時間の間によぎったのを覚えてます。
走行中ですぐ停車できない状態だったので、とりあえず
「フゥー、フゥー!」と口で吹いて火を消そうとしたのは、
自分で今考えても滑稽極まりない光景です。
まぁ、パーツが溶けたんですがね…。
稀な例であるらしい事は付け加えて起きます。
何故かこの手は、どっかにドライブ行って感動したことより
思い出に残りますな。
投稿: 松戸のS | 2008年9月16日 (火) 00時58分
私の222もフロンとカムシールからオイルの滲み出しがしています。それを止めるのは至難の業であり、相当難しく、そこら辺じゃ出来ねえよ、ということなんですな。わかってましたよ、そんなこと。・・・どうしてそんな車が好きで好きでたまんないんだろう?お馬鹿としか言いようがない。なんかあるとどきどきして、どうしようと暗くなるのに、乗っている時、ウインドウに姿が移る時は嬉しくてえへえへしてしまう。毎日なんか違うタッチで(一定してないということではありません)、まるで家の女房のよう(惚れてますんで)。マセラッティは扱いにくく、でもわかりやすい。これも女房のよう。わかっちゃいるけどやめられない。非道い車だ。
投稿: りゅたろう | 2008年9月16日 (火) 01時05分