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« ガンディーニのクアトロポルテ(その27:エンジンの⑰) | トップページ | やっぱ、マセラティにはお祈りが大切(笑) »

2008年9月16日 (火)

ガンディーニのクアトロポルテ(その28:エンジンの⑱)

はい、お待たせしました。今日もヘッドのハナシの続きです。ホントはこういうメカの深い部分の真面目なハナシは一部のお客さんにしか受けないように思うので、サラっと行きたいところなんですが・・・。

まずは、いきなり写真から(以下4カムV6の例)

マセラティ4カム各部品.jpg

ここに見えてるのが、カムシャフト、タペット、その他のヘッド内部品の数々。今日はこの中で小さいけど非常に重要な部品、バルブアジャスティングピンのおハナシ。


下の写真のように、ガスケット交換のためにシリンダーヘッドまではずしちゃった場合は、必ずバルブクリアランス調整のためにバルブアジャスティングピン(いわゆるタペットシム)をマイクロゲージにより計測をしながら、ひとつひとつのバルブについて、組みあがり状態でのクリアランスが規定値に入るよう検証し、24本(V8では32本)のバルブが正常に動作するように組み立てていきます。
本来このバルブアジャスティングピンは、底面の厚み(この部分の寸法がバルブクリアランスを決定づける)違いにより、2.850mm〜4.000mmまでの、小数点以下第三位(ミクロン)が0のシリーズと、同様に末尾が5ミクロンに設定された、2.125mm〜3.375mmまでのシリーズがあり、どちらも0.050mm刻みで寸法違いの製品が予めメーカーから用意されてるワケなんですが・・・。
・・・出てないんですヨ、精度が(笑泣)。まあ、ラベルには、数字が書いてあるんですけどね、袋詰めするヒトが「同じように見えるから(実際パッと見じゃわからん)、まっ、いいか」という感じでかなりアバウトにやってる模様で(笑)「遠い数字」のヤツが普通に平気で出てきます。で、いちいち測定が必要(泣)と。
さらに、新しいヘッドガスケットを挟み、シリンダーヘッドとエンジン本体を結合させるわけですが、この時、本体とヘッドを締め付けるスタッドポルト(下の写真で、エンジン本体からそそりたってるヤツらです)の締め加減一つで、さっきまでの「鬼計測(笑)」がすべて水泡に帰する場合も非常に多いのですが、ここは企業秘密(笑)としておきましょう。
カッチリと組むのに成功すると、タペットの「ゲテゲテ音」が小さくなってエンジンがキレイに回ります。


シリンダーヘッドを
上から眺めたところ
「◎」のうち、真ん中の
「○」がバルブのオシリ

マセラティ4カムヘッド内部.jpg


手前に立てかけてあるのが
シリンダーヘッドの裏側。
「○」がそれぞれバルブ
のアタマ。この部分が
飛び出たり引っ込んだり
して動作する。
気筒当たり4バルブで
あることがワカルデショ。

奥の台車に乗っかってるのが
エンジン本体(いわゆる腰下部)。
3つの大きな「○」がピストン
の頭部。その周りにこちらを
向いてそびえているのが、
先におハナシしたスタッドポルト。



マセラティ4カムヘッド裏側.jpg


今日はここまで。こんなん、面白かった?

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コメント

メカオンチのクセに、フトドキにも86年式ビトルボを購入して2年半になります。
クルマの機構にお詳しい諸先輩方とは違い、自分で勝手にリレーを引っこ抜いて再度はめ込んだら、押し込みが弱く接触不良でヘッドライトが点灯しなくなったダメ人間ですが、メカに弱くともメカ話は好きです。面白い!

ふむふむ。
なかなか、と言うか全く自分の車のエンジンなんて中まで
見ることないんですよ。実際。一部のDIYマニア以外は…。
ましてや最近の車なんかは、いじってくれるなと言わんばかりの
樹脂カバーだらけで、カムカバー見るのも難しい。

マセラティ乗るんだったら折角なので、色々見ておきたいところ。
観賞用エンジンでもありますから。(笑)
一通り、見ておけば非常時(所謂エンコ)の時も
マイクロ・デポ、エマージェンシーコールセンターでレクチャー受けながら自分で可能な対応が出来ます。
(単に三人の誰かが店の電話に出るだけです:笑)

昨年のちょうど今頃そんな事が実際ありました。
大渋滞の中央道を避け、甲州街道をひたすら河口湖を目指し
峠を越え下り始めた頃、クアトロ君ご機嫌斜めに
「ガクガク、パタンッ」…「あれっ?」
最も止まってはいけない山の中です。
「うーん水温正常だし、始動はするのでスターター、オルタでもなし」
狭い車線を半分塞いでたので、まず自分で交通整理です。
たいがい冷ややかな視線です。「あんな外車なんか乗るからだ」と言いたげです。
しかし親切な人は必ず居るもので、「ちょっと下ると待避所があるよ」と
トラックのお兄さんが教えてくれます。視点が高いので見えるんですね。
何とか始動、気合で下ります。無事待避所へ、これで一般車に迷惑はかかりません。
レッカーを覚悟したんですが、とりあえずデポコールセンターへ電話
幸い土曜日、コールセンターは営業中。(笑)
かくかくしかじかと説明すると、考えうる原因、対策はレクチャーしてくれます。
しかしデポコールセンターは「止まった〜」と告げると
開口一番「あははは」と笑っています。「なんつー店だ!」と私。
途中、省略しますが、電話でのやりとりをしながら
何とか目的地に自力でたどり着けると踏んで、止まっては冷やすの
繰り返しを20回くらいして川口湖畔へ到着〜。
山の中ではレッカーが呼びにくいので、あえて高速に乗りました。
途中、道路公団の黄色い車に2回も声をかけられました〜。
路肩停車は危険なのでコーン(パイロン)も貸してくれました。
「後で回収するから、河口湖出口手前に置いてって」と親切です。
しかし「燃料が沸騰するんですよ〜」と説明すると、もう一台の公団の職員は
「それじゃ爆発するんじゃないの?」とアホな事を言ってました。
パーコレーションを知らないようです。
あ、気がついたらトラブル回想リポートに…

本題は、自分の車のことはザックリでも知っとこう〜!でした。
そのためにも、メカシリーズは有り難い。
続編に期待!しなくても山ほどあるでしょう。

デポコールセンターは親身な対応こそしてくれますが、同情や慰めはありません。笑われます。私の場合も「止まっちゃった?あはははは、しょうがないねぇ」でした。・・・お前が売ったんだろ!!・・・まあ、電話口でいくら慰められても仕方なく、笑われた方が本当に気が楽になります。いい時は最高、悪い時は最低の車ですから。「東京」のようだな。いずれにせよ、止まったらレッカーと思っています。
このメカの話し、ぜんぜんわかんないけど楽しい。写真があっていい!ビギナーの上級者向けで、必要ないけど、知識欲を満たしてくれます。どんどんお願いいたします。

久しぶりにコメントです。 風邪引いてノックダウンと、出張が重なり。。。

昔からエンジンを綺麗にするのは僕のこだわりの1つ。エンジン磨いてると不具合の所やら劣化してきてる所が見つかる。。イコール予防に成るからです。 よくフッドは開けずにエンジンは汚れきっているというのを見ますが、全く言語道断!! あるまじき行動でしょう。。 僕はメカニックでは無いけど、見て触っている内に発見が色々と有ります。これが最終自分の肥やしに成るんですよね。 それにエンジンコンパートメントが何時も綺麗だと気分が良いですから。 車も喜びますよね。 体洗ってシャンプーしないと同じ様なこってすからね。
俺は手が切れようとも、チョイと火傷しようとも手の入る所には全部突っ込んできれにします。それが愛情と言うものでしょうが! 俺は自分の車、代車にも同じ感情が沸き起こる。特に長く乗る代車には同じ位の愛情を注ぎできる限り気持ちよくしてあげる。 これ、当たり前だから。 差別をしちゃいけませんから!!

トラブルの一番の予防法は「祈り」です。出発前に海の神に祈りましょう。。

祈りが足らないと止まる。。

私もmaseponさんの意見に賛成です。祈りは大切です。そして愛撫と囁き。お前はきれいだ、美しい、止まらないよな?そうさ、止まるはずないさ・・・と囁いてやるのです。

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