マイクロ・デポ株式会社”公式ウェブサイト”「マセラティに乗りませんか・・・」

サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想
2019年3月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

カテゴリー

無料ブログはココログ

« 「春の嵐」に耐えつつ、常連コメンテーターさん達を想う | トップページ | 「無為自然」でイクしかない場合もあるでしょ »

2012年4月 2日 (月)

走行距離が少ないから安心?

 はい、4月に入りました!3月中もたくさんの「新規のお客さん」の御来店を賜りました。心より御礼を申し上げます。そのような皆さんにも、いつものように「イタ旧車の真実」をお伝えするべく、ワタシも相変らず一生懸命に旧車における予防整備の重要さと、それを充分に達成するには「長い納期とコスト御負担」がどうしても不可欠であるコト、欠点や美点を正直におハナシさせて頂いております。

 ところで、旧いクルマには旧いクルマに対峙するための「方法論」が必要です。ここのところ、技術相談的なお電話やメールも(常々これだけはヤメてくれとお願いしているにも関わらず)非常に多く、同時に少なからずソレらの対応に時間もとられています。皆さん本当に「いとも簡単に」お尋ねになってくださいますが、ワタシたちが文字通り「心血を注ぎつつ」獲得して来たノウハウを気前よく開陳する気持には到底いたらぬと云う心情を御理解頂けますと有難いです。

 ちょっと、今日のお題の本筋からはハズレてしまいましたね。本日は、いまだ2万キロ台の納車整備中クアトロポルテを題材にして、「エンジンオイル交換とか、ブレーキ整備とかの基本的な部分だけでも、コレくらいのネタがすぐに出てくるのが旧いマセラティってヤツなんですよ」といったところを心ある皆さんに掴んで頂ければ有難いと思っております。

20120402012012040202

20120402032012040204

 エンジンのオイルパンパッキンは定期的に交換をいたします。ゴム製の成型パッキンなどではありませんから、フチに張り付いて残ってしまったカスたちを丁寧に除去する必要があります。この作業だけでも結構時間が掛かります(すでにアブラが膨潤してズブズブになってるパッキンであれば、かえって「ぴろぴろと」キレイに容易くハガれるものですが)。

 ここで、過去に「液体ガスケット」によるオイル漏れのゴマカシや、オイルパン取り付けボルトの増し締めによる「ボルト折損」、はたまた「オイルパンの腹打ち」などがあるクルマですと、その作業時間も先が読めなくなるほどの長期に及ぶ場合が出てまいります。

 20本に及ぶオイルパンの取付ボルトには締めつけトルク、締める順序がきちんと決まっており、それをただひたすら愚直に守って組み付け作業を進めます。ここには何のトリックもマジックもありません。

20120402052012040206

 ブレーキローターは専門の技術力の高い研磨業者において高精度の研磨加工を施します。

 ホイールを取り付ければ、ほとんど目には見えなくなってしまう部分ですが、あたり面以外の部分にサビ止め塗装を施します。これは内製による作業です。たいへん時間と手間が掛かります。

20120402072012040208

 はずした古い方のフロントローターがこちら。この程度の摩耗では、「記録簿を書くため」だけの納車整備であれば、交換や研磨をされるコトは普通ありません。

 当店に限らず、「イタ車のココロ」を本当に理解している業者さんなら、きちんと研磨、交換して送り出しているコトでありましょう。

20120402092012040210

 同じくはずしたリアローター。負荷の少ないリアローターディスク面はいよいよ問題が無さそうに見えますが、裏側には「パーキングブレーキライニングのあたり面」があるというコトをお忘れにならないでください。

 走行距離の少ないクルマは得てしてこういった通常作動していない(そして、まったく普段見えない)ところにイタみが出るものなのですよね。近づいて見てみます。

20120402142012040211

 やはり、ライニングの当たり面にはサビが出てしまっています。

 さらに目を凝らして見ると・・・クモの巣(笑)まで出来てしまっていますね。こういった小動物の機構部分や電気周り部分への侵入は、どのようにガレージ保管しても防ぐコトが出来ません。冬場などはかえって暖かいガレージの中にラットなどが巣喰う(そしてハーネスを齧る:笑泣)場合もあります。当店にそういったクルマが査定で持ちこまれたコトも数多くあります。実は走行距離の少ない(普段あまり乗られてこなかった)クルマでは、こういった個体も(マセラティに限らず)多いのです。特に「ねずみ系(笑)」はどこに病巣が隠れているか判らないので、その兆候が見える個体を当店では忌避しています。

20120402122012040213

 中身のライニングはご覧の様に経年で劣化しています。

 このように、通常の制動機構と駐車時の制動機構を別々に持つクルマでは、パーキングブレーキ装置の分解点検も本来は車検ごとに行なうべきでしょうね。

 ただし、旧いマセラティでここまでバラす(そして確実に組み立て調整する)のには、幾多の難関を突破する必要があります。ここでソレを詳しくは御説明いたしませんけど(笑)。

20120402152012040216

 足回りの「シメ」はホイール&タイヤというコトになりましょう。

 裏側までホイールに附着したブレーキダストをしっかりと洗浄し、懇意のミシュラン専門店にて新品タイヤを組み付け、バランス取りを行ないました。この工程は多くの場合納車直前の段階で行なわれます。何と申しましても、特に洋物タイヤにおきましては「鮮度」が命ですから。

20120402172012040218

20120402192012040220

 4輪とも組み立てが完了したブレーキ周りです。

 安定した制動力を得るまでは、しばらく慣らし運転が必要な状態です。

 慣らしがウマくいったマセラティのブレーキは、この前期型Ateキャリパーのもので、充分に優れた非常に好ましい制動タッチを実現してくれます。世に旧いマセラティのブレーキを酷評する御仁がいらっしゃるようですが、どうしてなのでしょうね(笑)。

20120402212012040222

 本日の最後はエンジン。この撮影後、昼飯前には各油脂液体類を充填し、無事に再始動いたしました。

 しかしながら、コレで一切がおしまいではありません。

 今度はホイールを組みつけ、リフトから降ろします。そして試運転を繰り返し、問題点(主に走行フィールに関わる点)を洗い出していきます。ここだけでも数日が費やされます。 「見た目」だけではなく、「中身も」マセラティとしていくため、信頼性を少しでも上げるためのひと手間です。

 創業時より「マセラティ専門店」を標榜してきた当店では、マセラティの素晴らしさをマセラティを愛するお客さんにこそ確かにお伝えする事だけがその使命であると常々肝に銘じております。

 それでは、また明日!

                      

« 「春の嵐」に耐えつつ、常連コメンテーターさん達を想う | トップページ | 「無為自然」でイクしかない場合もあるでしょ »

コメント

ワタシは点検の予約等で電話する際、作業にひっかからそうな
時間帯(例えば開店直後)を選んで電話しますが、それでも
「はい、マイクロ・デポです。ゼェーゼェー。」
と聞こえてきた(気がする)時はホント申し訳なく思います。

まさに「淡々と誠実に」を有言実行されている、とても真摯なお店です。
たこちゃんの忠告はきちんと守りましょう。

納車されたクルマの美しいホイールは驚きでした。タイヤ交換にしても他のお店には出したくないです、ボルトの外しも普通のお店はインパクトで「ダダダダ!」ですから。
無神経なヒト、そうでなくとも「クルマは走ってなんぼ、少々のキズがなんじゃい!」という通のメカの方々はセンシティブなビトルボ乗りの気持ちまは酌んでくれんでしょう。

今、多くの整備工場(ディーラーなんか)は、メカが時間に追われて満足な仕上がりを追求できない現状があり、問題だと思います。そんな中、マイクロデポさんの作業は驚愕です、これだけやってくれてあの価格!、一般ディーラーだったら私には支払い不可能な数字が請求書に並ぶでしょう。この世の奇跡、もはや無形文化財ですね。

毎度お疲れ様です。
明日は、有り得ないほどの強風に日本が曝されるということで、
野外作業の際は、くれぐれもくれぐれもお気を付けて下さい。
街中(準住宅街でも)でも何が飛んでくるか分かりません。
まあ、まだ働き盛りの大の大人ですから、強風に煽られて”わあぁぁぁ”となぎ倒されることは無いと思いますが、
どこから飛んでくるか(まあ風上からでしょうが…)予想もつかない飛来物。
コイツは怖い!
重ね重ねお気を付けください。

さて、本日のお代。(お代ちゃうわ!笑)
パーキングブレーキまで事前整備しちゃうお店は(問題があってからは別として)
そうそう無いと思いますよ。
私も以前QPを購入したお店で、別件で修理を出した後に、全くというほどパーキングブレーキが効かなくなりまして、何とかしてとお願いしたところ、
「マセラティはこんなもんです」と返されたことがありました。
弱いとは色々なところで聞かされておったので、そうなのかとあきらめましたが、
それでも車をあずける前は、何となくブレーキが効いていたので、腑に落ちない思いをいましたが…(だって、預ける前はそれなりに機能してたのに)
ひょっとして、以前はパーキングブレーキ引き摺っていたのか?
と、あらぬ疑いを持っちゃいますよね~

て、「こんなもんです」で思い出しちゃった最近見た”YOU TUBE”ネタっがおもしろかったので、リンクっちゃいます。
おそらく”著名人系”専門の営業さんとの会話ネタだと思いますが、、、

http://www.youtube.com/watch?v=vW5WFwfrtKI

長文にて失礼しました。
ひつこい様ですが、明日はくれぐれもお気を付けください。
でわでわ…

今、疲れきった身体をひきづるようにして家にたどり着きました。
それにしても、癒されますね〜。

ここまで手をいれて頂いたQPはいったいどんな走りと音を奏でて
新しい情熱を伝えてくれるのでしょうか。
楽しみで仕方ありません。
ここまで来たら、お身体をご自愛いただきながら、超絶仕上げに
向かって邁進されることと、名古屋より願っております。

駐車場の契約は済みました。近日中に証明書が届くと思います。

あのですね、ギブリをかっ飛ばそうと思って色々試乗記を探して読むと、クラッチがどうとかブレーキのタッチがとか、足回りがとかターボの効き具合がとか、基本的な操縦性のところで今一みたいな記述がよくあるわけです。
でも実際自分で乗り始めてみると、(くせが無いとは申しませんが)どちらかといえばこのクルマ、コントローラブルと云ってもよいのではないかいうくらい扱いやすかったりするわけです。
このようなクルマを動かす上での基本は、何か一つの不具合を解決すればOKとなるわけでなく、沢山の気の遠くなるようなディテールの積み重ねによって健やかに機能するわけで、この健やかさこそ尊い、と思っています。

↑私は他のギブリも他のお店も知りませんが、マイクロデポさんのギブリはこよなく健やかである、ということを上の文章では申し述べております。(すみませんちょっと酔っぱらって文意不明瞭になってしまいました)

すみません。
前文にて軽い気持ちでURLを記載してしまいましたが、誤解を招くといけませんので追記致します。
文中に書きました(以前QPを買った店)と動画で語られるお店とは全く関係ありません。
もちろんマイクロデポさんとも全く関係ありません。
巷によくある普通の輸入車専門の中古車屋さんでした。
以後気を付けます。m(_ _)m

オイルパンの「顔」ってクアトロポルテも222系も一緒みたいですね.

完全研磨・再塗装仕上げ,新品以上のディッシュタイプホイールには,
毎度毎度感動しておりますが,
その内側も当然,このようにして磨かれているわけですね.
最近は出来るだけ頻繁に,水をかけながらダストを落とすようにしております.

しかしクモが巣を作りますかぁ…w

お預かりして帰ってから,奇しくもちょうど1か月になるSEですが,
今回は既に500キロ程度走りました.
クモが巣食う暇の無い丁度いいペースでしょうか?

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 走行距離が少ないから安心?:

« 「春の嵐」に耐えつつ、常連コメンテーターさん達を想う | トップページ | 「無為自然」でイクしかない場合もあるでしょ »