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2012年10月16日 (火)

マセラティクアトロポルテのフロントウインドーを交換する

 はい、こんばんは!・・・ここのところは、結構真面目に「本ネタ」でイッてみているのですが、コメント欄を拝見しますと、なんだか「ハンノーがウスい(泣)」のが如実に分かるので、当ブログの常連さん方には、「すずらん通り(笑)」とか「スナッキーで踊ろう(大笑)」とかの”はずしネタ”の方がウケているような気がして、そんなコトならしばらくそういったヤツばっかしヒト月続けてみてやろうかと思ったりもしている秋の夜長ではありますが、皆さん如何お過ごしでしょう(笑)。

20121016012012101602 でもね、本日仕込んでしまったのも、皆さんの御期待には背いてしまう「超ド級の本ネタ(笑泣)」。

 「横浜のAさま」のマセラティクアトロポルテがフロントウインドーシールドに飛び石を喰らってしまいましたので、今日はソレを交換している風景を、工程を追いつつご覧に入れようというワケです。ガラス屋さんが来る前に下準備の作業を進めておきましょう。まずは、左右のウェザーストリップ(アウター)を引き剥がします。

20121016032012101604 引き続き、なぜか内装の分解もはじまってしまいます。

 運転席と助手席のルーフサイドトリムに付いているアシストグリップと、オーバーヘッドコンソールに付くサンバイザーをすべてはずしていきます。

 結局、ウインドーシールドの周囲にあるものは、一旦すべて取り外してしまう必要があるというワケですね。

20121016052012101606 こういった感じで、内装のトリムにはあちこち”隠しネジ”がとまっています。

 このあたりの段取りはダッシュボード降ろし工程の途中までとほとんど同じようなものです。

 ガンディーニクアトロポルテの場合、左右のAピラーをはずしていく工程はこのようなコトになっています。

20121016072012101608 その左右Aピラーがはずれた状態がこの写真です。

 固定ネジがはずれていても、Aピラーを引き抜くには若干のコツがあります。

 各部をキズ付けぬ様に丁寧かつ大胆に作業を進めます。ああ、そろそろ、ガラス屋さんが来る約束の時間が迫ってきました。先を急ぎましょう。最近はメッキリ日が短いからなぁ。

20121016092012101610 オーバーヘッドコンソールボードには、室内灯ユニットと、助手席サンバイザーのメイクアップミラーに繋がるハーネスがありますので、それをはずしつつ、ボードを慎重に降ろします。

 上下二つ割りの樹脂カバーをまずははずしておいてから、ルームミラー本体を上方にスライドさせつつ引き抜きます。ガラスに残った金具の方は、新しい窓に移植するためにあとでハガシ取らなければいけません。ETCのアンテナも剥がします。

20121016112012101612 今度は車外に出て、フロントバルクヘッド周りを分解してまいります。

 バルクヘッドカバーは、三本のタッピングビスで留っているだけですが、クアトロポルテ初期型までのこのカバーはワイパーアームをはずしてからでないとはずすコトが出来ません。あらかじめウェザーストリップの方も取り除いておきましょう。

20121016132012101614 左右のワイパーアームをはずします。固定ナットを隠している樹脂キャップをはずし、13mmのボックスレンチで固定ナットをはずします。

 13mmナットとスプリングワッシャーは失くさぬ様に保管しておきましょう。スプラインに噛みこんだワイパーアームは、折り曲げて「キコキコ」と振るコトにより、そのうちはずれてきます。

20121016152012101616 で、先ほどのハナシの様に、ワイパーアームがとれますと、ようやくバルクヘッドカバーを引き抜くコトが出来るようになります。

 カバーに貫通しているワイパーウォッシャーホースを引き抜きながら、カバーを徐々にはずしていきます。続いては、ワイパーAssyも丸ごとはずします。10mmのボックスレンチで四か所の固定ボルトを除去します。

20121016172012101618 さあ、ガラス屋さんがおみえになりました。ここからはワタシからバトンタッチ。

 ガッチリとボディに接着されたフロントウインドーを、割らずに剥がしていく「職人芸」をタップリ見せて頂きましょう。

 とにかく、まずは一か所に文字通りの”突破口”を開けます。そこから、糸通しの役割をする特殊工具の先端を貫通させ、ソレをガイドにしてピアノ線を通します。この写真では一本のピアノ線が車外から一旦室内に貫通され、そのまま30センチほど離れた場所からUターンして別の穴から貫通して戻ってきています。ピアノ線の各先端をバイスプライヤーでそれぞれ摘まみ、ソレをグリップにして「ひーかー、ひーかー」と往復させます。

20121016192012101620 ・・・しかしながら、今日のウインドーにはシリコンシーラーがゴッテリと入っており、厚さ4センチもある”岩盤”を切りつつ進んでいくのは、ホントに容易ではありませんでした。

 特殊なカッターナイフや、シーラー切り工具を部位によって使い分け、少しずつ切り進みます。ピアノ線はシーラーとの間の摩擦熱により、非常な高温となります。その高温は、ピアノ線の金属的性質を瞬時にして変えてしまうほどで、ホンの数回の往復で焼きなまってしまうために時折パチンっとキレてしまいます。

20121016212012101622 切れてはまたピアノ線を差し入れ、バイスプライヤーを装着し直して、さらに先へと進みます。

 写真ではどうやっても写らなかったのですが、切断部分からは、常時白い煙が立ち上っているのです。

 一旦途中で作業を中断して暫くすると、ピアノ線と再硬化したシーラーが固着してしまい、ピアノ線が自由に引けなくなってしまいますので、どの工程も手早く行う必要があります。

20121016232012101624

20121016252012101626

 ・・・あー、ソレにしてもゴツイな。

 右の写真は上辺と左右の辺が概略切断完了された状態でちょっとウインドーを浮かせた風景です。

 ここまで浮いていると云うのにまだまだウインドーとボディはいまだガッチリと貼り付いております。そうこうしているうちに段々と夕暮れが近付いてまいりました。気が付けば、和光市・練馬区とそれぞれの「夕焼け小焼け放送」が順次聞えてくる時間にまでなってしまいました。今日は、過去二番目くらい(笑泣)に難儀しております。

20121016272012101628 ようやく、最後の10センチを残すのみとなりました。最後は意外とあっけないモノです。

 ウインドーシールド全周のシリコンシーラーが切断出来たところで、二つの「吸盤付きグリップ」をウインドー外側表面に吸着させます。ガラス屋さんとワタシで車体の左右からグリップを握り、上方に引き上げる様にウインドーを浮かせて取りはずします。

20121016292012101630 左の写真が、ウインドー接着面の様子です。「ダメだぁー、こんなシーラーの入れ方してちゃネ」とガラス屋さん。

 このようにヘビがのたくった様なシーラーの塗り方をすると、ウインドー圧着時にエアが噛んでしまい、雨漏りの原因となるそうです。

 室内からウインドーのはずれた状態で前方を眺めます。コレはちょっと”見もの”でシュールな空間ですね。いっそこのままで「シューティングブレーク」に、なんちて(笑)。

20121016312012101632 

 

 接着面にへばり着いた元のシーラーをカッターナイフで掻き落していきます。ところどころに出たサビには転換剤を塗布してその進行をとめます。

 しばし乾燥の後、プライマーを全周にまんべんなく塗布しておき、その上にシーラーを直線的に、また複列で乗せてまいります。ガラス屋さんの”コーキングガン捌き”は目を見張る鮮やかさです。

20121016332012101634 養生を解いて、準備しておいた新品のウインドーシールド、ようやくコレの出番なんですが・・・

 ・・・あちょー!急に日が一気にオチてきたよー。

 「えっさ、エッサ、うーん、パックン」新しいウインドーは無事に載りました。まさに日没ギリギリセーフでした。明日は朝から水を掛けてのリーク試験です。ウインドー交換一式とは斯くの如き段取りです。何度見てもスゴイ作業だと思います。

 それじゃー、また明日!!

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コメント

フロントガラスの交換シーン、大変貴重です。
こういった特殊な作業が出来るのも、専門店の証だと思います。

横浜のAさまとは先週土曜日にお話聞かせていただきましたが、
飛び石を喰らっての交換は大変悔やまれます。
ガンディーニクアトロポルテの新品ガラスはこれがラストとのことですので
皆さん注意しましょう。

ワタシの場合、コメントが無いのはコトバが出ないということもあるんですヨ!(笑)
ギリギリ日没に間に合うのは段取りがあってのこと。本当に恐れ入ります。
ワタシは今夕に秋葉原に行って参りました。
¥1000のブースターつき地デジ室内アンテナを衝動買いし、我が家の地デジ化が無事完了しました。

つくづく、マイクロデポ本体のみならず、貴重な職人さん群だと思います。類は友を呼ぶというか、求め求められて辿りついたというべきか。

わかっちゃいるけどいたるところ革ですな。やはりガンディーニクアトロが革とWoodの見せ方世界一です。ツボを知ってるというか、なんかこう素材感が生々しい。もっとお高いロールスやベントレーなんかは技術が洗練されすぎなのか、寧ろフェイクっぽく見えたりもします。これを嫌味とする向きもありましょうが、この頃のマセラティは走るイタリア最高の「民芸品」、には頷けます。

本ネタはいつも楽しく拝見させていただいてます。
本ネタ以外は時に私にはディープすぎて分からない事もありますから、、、
まだまだ、初心者ですね~

大変参考になりました。シーラーの入れ方ですが、新車の時からですかねぇ?私のもエアが入っていて・・・
クアトロポルテの新品ガラス、最後なんですか!?ビックリ。

以前、ナマで拝見させていただきました!煙、たってましたね~(驚)
ホント、すごいことを考えるなと思います。
Aピラーがフロントウインドーで覆われて、そのままドアに繋がっていくデザイン、かなり好きです!!

 これはなかなか見ることのできない、職人芸ですね。良い勉強になります。ガンディーニ クアトロポルテの新品フロントガラスがラストでもうないんですか。。。飛び石だけは避けられないからな。クアトロポルテいいですね!!

僕の車の事、忘れてませんよね?

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