フェラーリモンディアルt、見上げてみると・・・あんれマァ!
ここのところは、文字通り”三寒四温”と云う感じで、立春も過ぎた(先だっての日曜日には”節分”で豆も撒いたし、恵方巻も喰った:笑)コトですし、春の足音が聞えて来ている様な天候も数日の間は続きます。そうかと思うと本日の様に、いきなり真冬の寒さがぶり返したり(しかも、今日のデポ前は竜巻の様な”超突北風(笑泣)”が午後から吹き荒れていて、全閉状態のシャッターが凹んじゃったくらいなんです)、時に雪などの天候不順もありますが、お待たせしている納車準備作業の数々を次々と行っていると云った”怒涛の日々”をホットに送っております。
今日はリフトアップして、フェラーリモンディアルtカブリオレ(京都のFさま号→こちらもたいへんお待たせしております:ペコリ)のエンジン底部を見てみるコトにいたましょう。
エンジンを降ろす前に(エンジンの掛かるうちに)エアコン不調の原因をシュートしておき、あらかじめ必要となる追加部品の手配をしなければならないからです。この情景は昨日の写真です。
いつもの電気屋さんにも来てもらい、ともにエアコンが冷えなくなってる原因を探求してまいります。バリバリ効いてたハズのエアコンが、いまや”さっぱりぷー(笑)”になってます。
左の写真がエンジンを見上げた図像です。オイルパンや補器類が汚れて見えますが、コレは往年のフェラーリ車に独特の耐食塗装で、却ってその一部がウスくなっているモノです。
ご覧の様に、エアコンコンプレッサーやオルタネーターなど、意外にもメンテナンスしやすい位置に装着されています。あー、エアコンのコンプレッサー軸からオイル漏れ(当然目に見えぬガスも)が発見されました。・・・御試乗時には無かったトラブルですので、こういった場合は全面的に当店持ちでの修理となります・・・大泣です(ウチの負け:笑)。逆に、エアコン関係の大きなところはこれですべて出尽くした感じ(商品化時にここまでやってるからな)となりますので、あとからは楽だと思います(喜)。
今日も、電気屋さん(63)に「ドーシテ、クルマのコンプレッサーってこんなにモタナイの?ウチの冷蔵庫なんて18年もモッタのに」と毒づいてみましたら、「あったりまえだよー、みんなエンジンがブン回ってるところにポーンっと繋いじゃうんだからー。だいたい、回ったり止まったりを勝手に繰り返すからね(オートエアコンは)。ましてフェラーリやマセラティなんか熱や振動考えて造って無いし。オレのクルマ(ト○タ)なんか、14万キロ走ってるけどぜーんぜん何でも無いよ。どだい、高速でぶっ飛ばす時なんかにゃ、エアコン切っちゃうもん」・・・だそうです。
「ソレなら、そのように取説に書いておけばいいのに、そんなの見たこと無いけどなー」とワタシが申しますと「そんなの書けるワケないよー」と強い語調の電気屋さん。なんかハナシを聞いてて「ワザと壊れる様に使わせている」のではないか、と云う疑惑の”ニオイ”を嗅ぎ取り(笑)ました。思えば、特に国産車などではエアコン故障が縁の切れ目になる事が多いですもんね、この国では特に。修理をするにしても電装屋さんにとってはドル箱のシゴトですから、まぁ、色々と商売上の事情があるのでしょうけれど。ワタシたち旧車を扱う者といたしましては、ゴールへの道を阻害するこういったトラブルが連鎖的に出てくるのを未然に防がねばなりませんので、お客さんにも口酸っぱく使用法についてのお願いをする場合が、ままあります。あたかも”橋○壽賀子ドラマに出てくる小姑(笑)”の様に五月蝿いかも知れませんが、耳を傾けて頂けますと有難いです。
右写真の様に、この時期のフェラーリの場合、オルタネーターはデンソー製、件のコンプレッサーはサンデン製、どちらも世界に冠たるジャパンブランド。皆さんもエンジンだけで無く、その補器類もいたわってあげてくださいね。丁寧に使えば存外に長持ちするのかも知れません。また、この種の補器類は”車輌の使わな過ぎ”もダメージの元となるモンなんです。しばらく乗らずにバッテリーが弱くなった状態でオルタネーターを回せば、その負担は一層大きいものにもなり得ます。
回転軸、軸受、摺動部分などと、それらに接するように使われているオイルシールやOリングなどは、すべて”淡々と日々使う”のを前提として造られている物です。ウチの冷蔵庫は24時間通電しっぱなし・・・だから丁寧に使うと18年も生きながらえたのですね(只今次期冷蔵庫購入のため物色中:泣)。
それじゃー、また明日!
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コメント
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デポ版取説がほしいところです。ドラマの小姑的でよいですから。
投稿: おぐ | 2013年2月 9日 (土) 00時14分
今日はパソコン復活。
昨日インターネットが接続できませんでしたが、ナンだったんだろ。
コメントがサクサク書けて嬉しいです。
そうですね、駆動部分は”淡々と日々使う”が一番。
塩漬けの動態保存車が調子悪いなんてありがちです。
ひとつの心得ですね。
投稿: Wさま | 2013年2月 9日 (土) 00時41分
ここまで丁寧に説明をして貰うと、フェラーリも安心して
乗れるような気がします。
ビドルボエンジンの暖機運転のように、付き合い方が
あるんですね。
投稿: woodykida | 2013年2月 9日 (土) 09時52分
僕はやはりデイトナかディノが欲しいなあ。
そりゃ6億円当たれば275GTBだけど。
1000歩譲ってテスタロッサか。
言うだけならタダ。
投稿: りゅたろう(いつかはヌォーバ) | 2013年2月 9日 (土) 10時15分
Shamalのグリルの格子もアルミだといいのに。
投稿: りゅたろう(いつかはヌォーバ) | 2013年2月 9日 (土) 10時17分
モンディアルtもなかなか味が出てきました。355までは好みのスタイルですが。最新モデルは、価格も手が出ないし、スタイリングもちとついていけないかな。
冬の暖機運転、朝早くは近隣のこともあり充分にできないな。。。ゆっくりでて少し離れた住宅のないところで暖気しています(泣)。でも帰ってきたら、ボンネット開けて、クールダウンしています。少しはエンジンルーム内のゴム製品などの劣化を遅らせられるかな。。。
可動する製品は定期的に使ってあげないとダメですね。よく分かります。高速運転中にエアコンオンはNGと肝に命じます。
りゅたろうさま、シャマルのグリルの格子を、アルミ素材でワンオフ作成しますか?(笑)。
投稿: 練馬のH | 2013年2月 9日 (土) 14時16分
練馬のH様
いつも大変お世話になっています。
いや、それはぜひしてみたいです。
小さめのサイズだから、どひゃーとなるような法外な値段にはならないと思いますし。
それはぜひやってみたい。
つてはありますか?
投稿: りゅたろう(いつかはヌォーバ) | 2013年2月 9日 (土) 15時34分
追記:アルミのグリルも似合うと思いますが・・・
投稿: りゅたろう(いつかはヌォーバ) | 2013年2月 9日 (土) 16時08分
エアコンのトラブルシュートで信頼性は向上しましたね。
モンディアルのスタイルもなかなか良い。
投稿: Ryo | 2013年2月 9日 (土) 16時28分
りゅたろうさま、全然、「あて」も、「つて」もないんです(どひゃ)。すいません。やはり、たこちゃんに相談かな?
投稿: 練馬のH | 2013年2月 9日 (土) 17時12分
ご無沙汰いたしております。超突北風のなか、納車整備ありがとうございます。
なるほど、車体の下はこうなっているんですね。ふむふむ。
ウチの負け…ということは、ワタシの勝ち? かたじけないことです。
エアコンをはじめ、愛用上の注意点、小姑のごとく(?)よろしくご教示ください。
楽しみにしております! くれぐれも、お風邪など召されませぬよう。
投稿: 上京FMt | 2013年2月11日 (月) 03時25分
↑ああ、「上京FMt」さん、ホントーにお久しぶりです。先だっては寒中見舞いを頂戴いたしまして、有難うございました。お互い”トシあるね(笑)”ですから、何より健康に気を使いましょうね。寒い日々(京都はとりわけ寒そうだよなぁ:泣笑)が続きますので、くれぐれも御自愛くださいます様。
投稿: たこちゃん | 2013年2月11日 (月) 18時55分