マセラティキャラミのフロントバンパー交換
ちょわー!昨日の本文では、”三寒四温”などと余裕ブッこいて(笑)ましたが、本当に今日は寒かったのなんの(泣笑)。春はいったい何処へ?
往々にして、マイクロ・デポの店舗正面に向かって右側のシャッターは閉じているコトが多いのですが、このマセラティキャラミの格納作業場所として、御来店の皆さんにはスッカリお馴染み(になってる場合ぢゃ無いダロと云うハナシもありますが、いつも大量の差し入れをくださる”Uさま”におかれましてはたいへんお待たせいたしております。ペコリ)であります。昨日の午後に段取り替えをいたしまして、キャラミのフロントバンパー交換を行いました。この作業を以って、外装に関わる一連の懸案作業がようやく一通り完了したコトになります。
そもそも当初の予定では、このフロントバンパー交換を”後回し項目”としておったのですが、現地にダメ元で聞いてみたら、なんと、あろうコトかデッドストックが存在してしまう(笑泣)と云うので、取り寄せてみました。取り寄せたデッドストック品はまさに”デッド”な(泣)モノで、新品とは申しましても30年落ちの風格漂う逸品でありましたので、キズと凹みとサビの三重苦を克服するべく、艤装品メッキをカーメーカースペックで行う事の出来る技術を保持した工場に於いてリビルド再メッキを施してもらったモノです。幾重にも養生された梱包状態で大事に運ばれてまいりました。
拡大して表面を見ますと申し分の無いクロームの艶が出ております。
裏側のサビも美しく処理されて、スッキリときれいになりました。
あとは、”現物合わせ”による各部の結合状態がどうなるかが、心配になるところです。こんなにキレイにされちゃー、アチコチこねくり回しながらの作業が出来ないよなー(笑泣)。
まずは、旧い方のバンパーをはずしてみましょう。途中の工程図解は、写真撮影不能だったため”省略”。
ぶっちゃけたハナシ、指と腕が何本も欲しくなる作業なので、デジカメを持ってる余裕などはありません。まー、バンパー分解するのに細かいナットが実にたくさんあるんですから。新旧のバンパーを並べてみる。各部の形状に違いが無いか、ナンバーステーの取り付け穴の位置はどうするか等をアタマの中であらかじめ計算いたします。
ボルトオンだけで、組み換えが出来ないところが、この時期のエキゾッチックカーらしいところ。
バンパーモールは鉄芯の入ったゴム製ですが、四本のボルト&ナットとともに、左右両端はリベットで固定金具をキメてね、と云った設計。
周囲にキズを付けぬ様、息を止めつつ穿孔作業を行います。穿孔位置はもちろん現物合わせの”目検討”です。
マーキングを施し、ポンチを当て、ドリルを極低速で回しながら大体の雰囲気を出してまいります。ナンバーステーは日本国内用のあと付けタイプですから、これを取り付けるためのボルト穴も、取り外した旧品と寸分違わぬ位置に穿孔しなければなりません。ヒト作業終わるごとに、掃除機でキリコを吸い取りつつ、慎重に作業を行います。で、とりあえず、バンパーのメイン部がAssy状態になりました。
続いてバンパーAssyを仮付けし、左右の樹脂モールを組み付けて整合性を取っていきます。取り付け部分があらぬ方向にブン曲がってたりするので、ビシっと見えるように調整するのはなかなかホネが折れます。
ああ、肝心の完成写真が撮影したかったんだけど、壁との距離が狭すぎて撮れませんでした(笑泣)。もう、はっきり云ってメチャクチャカッチョいいのですけれど。
本日午後にそのムカシ新車で買ったビトルボESを7年間7万キロ乗っていたと仰る「目黒のSさま」が初めて御来店になり、二階でいつものように散々おハナシした挙句、帰りがけにたまたまリフトに上がってたこのキャラミの仕立てをご覧になっては”口があんぐり(笑)”となっておられましたヨ。
それでは、また来週!
« フェラーリモンディアルt、見上げてみると・・・あんれマァ! | トップページ | 君よ聞け、麗しきエキゾーストノートを:マセラティキャラミの咆哮 »
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
« フェラーリモンディアルt、見上げてみると・・・あんれマァ! | トップページ | 君よ聞け、麗しきエキゾーストノートを:マセラティキャラミの咆哮 »
ついにキャラミが、、、ぜひとも見てみたい。
投稿: 一松 | 2013年2月 9日 (土) 23時21分
「散々おハナシ」いつものデポワールドに華が咲いたようで。
”口があんぐり(笑)”容易に想像できます。
超絶仕上げ、ここにあり。
投稿: Wさま | 2013年2月 9日 (土) 23時41分
バンパー交換にリベット留めまで求められますか。まあ確かにそういうクルマだといえばそういうくるまなのでしょうが…。
でも、後から直すときには現場合わせでよしなにやってねー、という新車の作り方は大変イタリア人らしいと思いますが、それを同じイタリア人が後から直すとしたら絶対こんな細やかに丁寧な仕事はしないだろうなあと思ったり。偏見ですが…。
投稿: おぐ | 2013年2月10日 (日) 01時00分
横からのシルエットもむちゃくちゃカッコいいですが、完成写真を見たかったですね。
投稿: みっち | 2013年2月10日 (日) 12時42分
キャラミは貫禄がありますね。ビトルボ系とは対照的な優雅な曲線美も持ち合わせているので、キャラミとクアトロポルテⅢを並べて見比べてみたいものです。
ダメ元で聞いてみる。コレッて何事にも重要ですよね。それでいけたらラッキーではないですか。しかし、30年もののデッドストックですか!骨董品ですな。
組み付け作業の試行錯誤にしても、ヒジョーに学術的。このブログを研究論文としてビトルボ学会に発表すれば大反響間違い無しですが・・・そんな学会は無いのです。
投稿: Ryo | 2013年2月10日 (日) 15時52分
「キャラミ」とググってみても、1/43のモデルカーの広告か、デポの記事しかでてきませんね(2008年のブログ記事)。現存するキャラミは,日本国内に、もしかしてこれだけ?ですかね。走行しているところを、是非見てみたいです。
しかしイタリア本国も、日本からキャラミのバンパーのオーダーはいっちゃたよなんて言われているのでしょうか(笑)。
投稿: 練馬のH | 2013年2月10日 (日) 22時28分