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2013年2月15日 (金)

雨ニモ負ケズ、雪ニモ負ケズ・・・

 今さら云うまでもなく、宮沢賢治先生の有名な一節(のパクリ:笑泣)ですが、今年の冬は雨や雪が降りながらも結構寒いので、ワタシを含めた”ジジイども(笑)”には、相当キツイものになってると思います。実際、東京練馬も本日午後には雨・ミゾレ・雪と色んなモノがチラチラしております。

 有難いコトにワタシ自身は、日々カラダ中の色んなところがイタいだけで、コレと云った患いも無く、淡々と毎日を過ごさせて頂いておりますので、より過酷な環境や境遇の中で生きていらっしゃる方々にはむしろ申し訳ないくらいです。

 昨年末に、「練馬のH」さんや「世田谷のY」さんにもちょっと御相談したハナシなんですが、当店と長くお付き合いのあるお客様が、一昨日に御電話をくださいまして、集中治療室から脱して、現在リハビリ中との事でした。

 一時はそれこそ生命も危ぶまれる状態であると伺っていたものですから、受話器から御本人の肉声が聞えて来た時には、まず我が耳を疑い、ついで思わず涙が溢れそうになりました。奥様ともお話し、その経過を縷々伺うと、いよいよ御家族も御本人も、そして万事を尽くして立ち向かってくださったドクター諸氏にも「よくぞ頑張られたもの」だと労いたい気持ちで一杯です。

 生命の危険は脱したものの、四肢には不自由な部分がかなり残ってしまっているとの事なので、「快気祝い」と云ったところまでの気分にはどうしてもなれませんし、御家族の生活面での闘いはむしろこれからとなりましょう。月並みな表現ですが、まずは命の不思議さと尊さに向き合い、生かされた意味を出来るだけ咀嚼し感謝しながら、御家族が手を携えて力強く生き抜いて欲しいと、ただただ願うばかりです。

 そこで、もう一度冒頭の”宮沢賢治”に戻るのですが、彼が記した”農民芸術概論”と云う小論(と云うよりも、ほとんど”詩”とか”檄文”の類なのですが)が、最近私の心を掴んでおります。

「芸術としての人生は老年期中に完成する」

「世界に対する大なる希願をまづ起せ 強く正しく生活せよ 苦難を避けず直進せよ」

「個性の優れる方面に於て各々止むなき表現をなせ」

 若い人々に向けた檄文ですから、現代の社会を動かしている実際の”オトナ”の目から見ますと、些かならず青臭いほどに気宇壮大に映る文言の数々です。しかしながら、こういった純粋無垢な”青臭さ”の欠如が、現在、子供から老年層にいたるまで”生活モチベーション”の低下を招いている原因のひとつとは云えないでしょうか。

 仮に五体が満足に動かないとしても、呂律が回らないとしても、その肉声を聞けると云うことがどれほど周囲に喜びと安心を与えるか。生きていると云う事はそれだけで素晴らしい。周囲の御家族方や、治療にあたられたドクター諸氏が、それぞれ「個性の優れる方面に於て」、「止むなき表現」を発揮した、その帰結が、先の”奇跡的回復”と云う芸術的な(そして医療に門外漢の私にとっては神秘的ですらある)成果を生み出したのだろうと思います。くどいようですが、もはや聞く事が叶わないだろうと思っていた声を聞けた時の驚きと喜び、それに伴う感動と云うのは、ボストン交響楽団のシンフォニーをも凌駕する、芸術的に心を揺さぶられる境地でした。

 そこに五体満足な体(多少ガタはキテいるが)と健康があるならば、「強く正しく」「個性の優れる方面に於て各々止むなき表現をな」したいと思うのみです。

 ・・・ワタシの場合、”旧いイタ車をなんとかする”っつーのと、”雑文を面白可笑しく開陳する”くらいしか今のところ出来ません。それらにしたって「んもーコレが限界だぁ!」と海に向かって叫びたくなるコトは、今もってしばしば。まだまだ、雑巾を絞り上げる様にチカラを出していかないといけませんね。なにしろ宮沢師の言に拠れば「芸術としての人生は老年期中に完成する」らしいのですから。

 それじゃー、また明日!

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コメント

齢五十を超えると、どんな死に方をするのか、いや、今後どんなけがをしたりどんな病気になるのかが心配です。
でも、そんなの心配したってわからないので日々あくせくと働き、のほほんと過ごしているだけです。
煙草はやめられないし、夜更かしするし、身体に悪そうなものは一通り好きです。
今更このライフスタイルをすっぱりと変えて、聖人君子にはなれない。
借金をし、女体に惑わされ、ハラハラドキドキし、ストレスは一杯だけどないふりをして、日々日本のデトマソ・マセラティ乗りに相応しいライフを送っています。
じゃなきゃヌォーバを手に入れるぞなんて思いません(結構本気です)。
ですが何か? です。
まあ、死ぬまで生きればいいのです。
女房はそんな私を嘆きますが、仕方ありません。
神の怒りの鉄槌が下るか、舞い踊る天使とミューズが迎えてくれるか…どっちでしょうね。
どっちでもいいけど。

震災もそうなのですが、近頃海外において理不尽な出来事が多く、まったく世の中見えない時代。我々自由意志で生きているようでいて実は生かされているのだなぁ、と思います。
宮沢賢治の言葉は深いですね、偶然にも今日「銀河鉄道の夜」を手に取りました。

いやー、りゅうにいのコメント読んだら自分の大正の青年みたいな文に笑ってしまいました。「死ぬまで生きればいい」もいい言葉ですねー。

申し訳ございません…

岡本和久先生の御言葉は深い。
りゅたろう先生のコメントも深い。
人生ってのは奥が深い。

 人間万事塞翁が馬です。どうなるかは誰もわからないから、日々是精進です。
 日本人の男性平均年齢は79歳、2で割ると約40歳。だから40歳を過ぎるということは、マラソンで例えると、あの折り返しの大きなコーンを廻って、レース後半に差し掛かるのです。其の時、私は、好きなことしないと人生後悔すると初めて思いました、だからマセラティ買いました(笑)。もっと早く気がつけば良かったかな?!30歳代は全力疾走していて全然気がつかなかった。でもこれでイイのだ。。。
 復活のお電話がたこちゃんのところにあったというのは、たこちゃんの人柄です。ほんと「雨ニモ負ケズ、雪ニモ負ケズ」の心境お察し致します。。。
 

ウチの職場で「原因不明の血液の病気」を持っている方がいまして、
年末に風邪をこじらして灰が真っ白になり入院されました。

先週退院し昨日より出社されましたが、1月にお見舞いに行った際
その方から出た言葉は
「生きているだけ儲けもんだよ」でした。

発病は5年前で3年ほど入院したあと社会復帰しましたが、4つ上の
その先輩の姿を見ると本当に「人生と向き合っている」と日々感じます。

人生やれることはやるのが一番!
チャラいやつらは相手にせず、どことん人生を戦い抜きましょう。

私は将来を想定して計画的に過ごすという能力が根本的に欠如しているため、昔からいつも甘い見通しの上でびくびくしながら、でもその日その日やりたいことをやっちゃってきたような気がします。
うまく行ったことも行かなかったこともありますが、大体は結果オーライという感じが多いですかね。

それでもまあ、もう少し、今できないことをできるようになりたい、と思うこともいくつかあるので、老年期中の完成を目指して、ちょっとずつ。(何歳から何歳までを云うのだろう?)

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